称名寺

町内全域

吊るし続ける「石の鐘」

称名寺には「梵鐘記念 昭和十七年十月」と刻銘された石が吊るされています。

昭和16年に公布された金属回収令によって、生活の中にある金属類は根こそぎ回収。称名寺の梵鐘も昭和17年、戦地に送られ大砲の弾丸になったと言われています。

門信徒は寺の近くにあった石をそこに吊るし、70年経った今も「石の鐘」はそのまま沈黙しています。

なぜ石の鐘のままにしているのか。こたえの手がかりは僧侶の佐々木五七子さんのこの言葉。

「いま世の中は平和ですか?平和ではありませんね。こうしているあいだにも、戦車や爆撃による殺し合いでなんの罪もない子どもや老人、赤ちゃんまでもが亡くなっています。そういう戦争がなくなったら、石の鐘は下げてとりかえましょう。」

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